初演のときに人気が高かった劇中紙芝居「シズク君危機一髪」とか、「ドバッチ君」とか、松尾さん直筆のキャラたちも、絵としてちゃんと収録されてます! し、もちろん、物語としての完成度も、ばっちし。なにしろ岸田國士戯曲賞を受賞した『ファンキー!――宇宙は見える所までしかない』や『マシーン日記』とおなじ年に書かれた作品なので、「松尾スズキさんが、卒論のテーマです」なんてな大学生諸君(いるのか?)は必読でしょう。し、やっぱファンの皆さん、「あとがき」も、イーグルの例の曲にあわせて読むと、泣けるんですぅ。
 つうわけで、以下、内容紹介。
 ドライブインの裏手にある竹林で首を吊った14歳の少年が、幽霊になって、一族をめぐる悲劇の歴史を語りはじめる――。21世紀の不幸を科学する日本総合悲劇協会の代表傑作。これぞ、因果な人びとに捧げられた「レクイエム」だ。
(白水社編集部/和久田)