さて、新潮文庫に、松尾スズキさんが初登場です! 押忍! 私は担当の青木と申します。自慢は松尾さんと同じフリーペーパーに連載を持っていたことです(原稿が遅れたために私はクビ)。「松尾さんを担当したい。でも勇気が出ないの」なんて少女マンガの主人公のように悩んでいるうちに、月日が多少流れ、私の体重増えました。念願かなって、このたび、初めての文庫を作ることができました。

 本書は、「永遠に芸能界に馴染めない男」であるところの松尾さんの苦闘の記録とも云えましょうか。「大人計画」草創期の話、初めてのレギュラー番組、温水洋一さんとの微笑ましいエピソード、女と旅行で番組キャンセル事件(!)などの愉快なエッセイに加え、豪華対談をいくつか収録。これを読めば、あなたも芸能界のことがみるみる分かります。でもね。たぶん。きっと。

 日本テレビの大塚恭司さんとは伝説のドラマ「演歌なアイツは夜ごと不条理(パンク)な夢を見る」について語り、爆笑問題のおふたりとはバラエティ番組での在り方について語っています。

「エッ? 太田出版ので……? 読んだ?」

 文庫版には、新規に二大対談を収録しました。TBSの磯山晶さんとは「現場って何だ?」と題して、映画監督である松尾さんと撮影現場でのトラブルあれこれや打ち上げの是非について、楽しく語り合ってもらいました。「あいつはいま芸能人っぽいな」という松尾さんの夜のひと言で対談相手と決まった阿部サダヲさんとは、「芸能人とは何だ?」というテーマで「芸能人らしさ」につき、熱く(実際はボソボソと)語って頂きました。なので、是非、お買い求めください。

2008.3
(新潮社/青木)